プエラリアとワイルドヤムの違いは?
(1)プエラリアとワイルドヤムの概要
プエラリアは、タイ北部の原生林に生息するマメ科植物の一種です。
豊富に含まれた女性ホルモン様物質”イソフラボン”と”ミロエステロール”が注目されています。
主にバストアップ製品に用いられていますが、美肌・美髪・骨粗鬆症の予防など数多くの効果があると言われています。
女性だけでなく男性にも活用されており、男性特有の体臭・過剰な皮脂分泌のケアに役立てられている成分です。
ワイルドヤムは、アメリカやメキシコに生息するヤマノイモ科の植物の一種です。
ホルモン様物質”ジオスゲニン”が含まれており、人体に穏やかに作用してホルモンバランスを整えます。
ジオスゲニンには認知症の予防に有効性があると確認されており、さらに生活習慣病の予防にも役立つと言われています。
そのため、健康な体作りのためにワイルドヤムを摂取する人が多く存在します。
いずれの成分もホルモンに関係する物質を含んでいますが、実は大きな違いがあります。
(2)プエラリアとワイルドヤムの違い
プエラリアとワイルドヤムの違いを3つまとめました。
1.用途
プエラリアはバストアップや美肌など、女性らしい体作りに用いられることがほとんどです。
ワイルドヤムはホルモンバランスを整え、生活習慣病などを予防して健康的な体を作るために用いられることが多いようです。
2.効果の多様性
プエラリアは女性らしい体作りに強い効果を発揮する成分ですが、ワイルドヤムは広く浅く様々な効果を発揮する成分であると言えます。
バストアップやくびれ作りならプエラリアが向いています。
一方で、アルツハイマーの予防・胃腸不調の改善・リュウマチのケア・ダイエット効果など幅広く効果を実感したい人は、ワイルドヤムが向いています。
3.影響を及ぼす女性ホルモン様物質
プエラリアに含まれている女性ホルモン様物質”イソフラボン”と”ミロエステロール”は、女性ホルモン”エストロゲン”と同等の作用をもたらします。
ワイルドヤムに含まれているホルモン様物質”ジオスゲニン”は、主に以下の性ホルモンに影響を及ぼします。
・女性ホルモンエストロゲン
・女性ホルモンプロゲステロン
・男性ホルモンテストステロン
ジオスゲニンがこれほど多くの性ホルモンに影響を及ぼす理由は、DHEAというホルモンと類似した構造を持つためです。
DHEAは性ホルモンの元となる物質であるため、ジオスゲニンによって補われると、性ホルモンの分泌量の増加に繋がるのです。
・注意点
ジオスゲニンの作用については諸説あります。
「ジオスゲニンはプロゲステロンにのみ作用する」と解説しているところがあります。
あるいは「ジオスゲニンはプロゲステロン様物質である」と解説している場合もあります。
ジオスゲニンはDHEAという性ホルモンの元となる物質に構造が似ているため、プロゲステロン単体に影響を及ぼすとは考えにくい成分です。
そのため、ここでは「複数の性ホルモンに影響する」と解説しました。
(3)プエラリアとワイルドヤムはどちらが良い?
ワイルドヤムは様々な効果をもたらすと聞くと、プエラリアよりも優れている成分ではないかと思うかもしれません。
しかし、女性らしい体作りに関しては、プエラリアを活用したほうがより早く効果を実感できると考えられます。
プエラリアの成分は、女性らしさを司るエストロゲンに的を絞って影響を及ぼすためです。
より美しく魅力的になりたい人はプエラリアを選び、広く浅く美容と健康効果を得たい人はワイルドヤムを選ぶことをおすすめします。
(4)まとめ
プエラリアはエストロゲンに類似した女性ホルモン様物質によって、女性らしい体作りをサポートします。
ワイルドヤムは複数の性ホルモンに影響を及ぼし、広く浅く様々な効果をもたらします。
いずれもホルモンに影響を及ぼすため、併用は危険です。
目的に合わせてどちらかを活用しましょう。