プエラリアに避妊効果はある?
(1)プエラリアはピルとは違う
プエラリアは女性ホルモン様物質の”イソフラボン”と”ミロエステロール”を含む植物です。
いずれの成分も女性ホルモン”エストロゲン”と構造が似ており、体内でエストロゲン様物質として働きます。
一方ピルは、”エストロゲン”と”プロゲステロン”という2種類の女性ホルモンを含んでいる薬です。
ピルを飲むと血中のホルモン濃度が増え、体が妊娠中の状態に近づきます。
すると脳は「すでに妊娠している」と錯覚するため、妊娠しないようにホルモンの分泌量を調整し、卵胞の成熟・排卵を止めます。
こうしたメカニズムによって、避妊効果が得られるというわけです。
プエラリアもピルも女性ホルモンと密接に関係しているため、「プエラリアでも避妊効果が得られるのでは?」と考える人もいます。
しかし実際は、プエラリアでは避妊効果は得られません。
その理由は以下の2つです。
・ピルと違いエストロゲン様物質しか含んでいない
・あくまでサプリメントの成分のためピルほど強力には作用しない
ただし、プエラリアには不妊のリスクがあります。
次の項目で避妊との違い・対策法をチェックしましょう。
(2)プエラリアは避妊ではなく不妊のリスクがある
プエラリアには避妊効果がありませんが、摂取方法を間違えると不妊になります。
避妊と不妊はいずれも妊娠する確率を低下させますが、まったくの別物です。
・避妊
ピルやコンドームによって、望まない妊娠を避ける。
妊娠する機能自体は保たれる。
・不妊
避妊していないにもかかわらず、妊娠できない期間が1年以上続いている状態。
妊娠する機能が低下、あるいは喪失している。
プエラリアはサプリメントの成分とはいえ、過剰摂取するとホルモンバランスに大きな影響を与えます。
10代の男女だと生殖機能に異常をきたしたり、ホルモン分泌機能が狂ったりすることがあるため、20歳以上の摂取が推奨されているほどです。
頭痛、イライラ、不正出血などの副作用を無視して過剰摂取し続けると、最悪の場合、不妊症になる可能性があります。
たくさん摂取しても効果が増大するわけではないので、1日400mg以下の摂取を心掛けて下さい。
(3)避妊効果がないからといってピルと併用しないこと
プエラリアには避妊効果がないため、プエラリアを飲みつつ避妊したい人はピルを併用したくなるでしょう。
しかし、併用すると副作用のリスクが高まるため、必ずどちらか一方を摂取して下さい。
なぜなら、プエラリアもピルも体内で女性ホルモンと等しい働きをするためです。
同じ働きを持つ成分を併用すると、過剰摂取に繋がることは容易に想像できるでしょう。
プエラリアとピルを併用すると、以下の副作用が起こると言われています。
・生理日数の延長
・女性特有の病気のリスクが上がる
・ホルモンバランスの乱れ
・頭痛
・吐き気
もちろん不妊症になる可能性もありますから、健康な体を維持するために併用は避けて下さい。
(4)まとめ
プエラリアはピルと同様に体内で女性ホルモンとして働く物質を含んでいますが、避妊効果はありません。
ただし過剰摂取すると不妊症になる可能性はあります。
プエラリアとピルを併用すると不妊だけでなく様々な副作用のリスクが上がるため、絶対に併用はしないでください。