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プエラリアによる健康被害

(1)プエラリアの健康被害が増加中
プエラリアはバストアップなどの美容目的で利用されている成分です。
女性ホルモン様物質を豊富に含有しているため、バストアップ以外にも美肌や髪質UPも期待されています。

その効果の即効性・強力さのためか使用者は世界中で増えており、それに伴い健康被害が増加しています。
日本の国民生活センターからは、2017年4月までの5年余りで209件の健康被害の届け出があったと発表がありました。

プエラリアはサプリメントに使用されており、薬の成分ではありません。
早く効果を実感したいと思い、過剰摂取することによって健康被害が起こっていると考えられます。

(2)プエラリアによる健康被害の内容
プエラリアによる具体的な健康被害は、以下の6種類に分けられます。

・消化器障害
嘔吐、下痢、腹痛など。
国民生活センターに寄せられた健康被害で最も件数が多い症状です。
・皮膚障害
じんましん、ニキビなど。
・精神障害
イライラ、精神不安定など。
・女性特有の疾患
乳がん、子宮がん、子宮内膜症、月経不順、不正出血など。
・甲状腺の異常
甲状腺の働きが亢進・低下する。
・肝機能の疾患
肝不全など。
2010年には、50代の男性が肝機能改善を目的としてプエラリアを摂取した結果、肝不全と腎不全によって亡くなっています。
この男性は糖尿病とC型慢性肝炎に罹患していました。

ここに記載したすべての障害・疾患が、プエラリアと因果関係を持っているかはわかっていません。

しかしプエラリアは女性ホルモン様物質を豊富に含んでいるため、体への影響は思いのほか強力です。
すでに女性特有の疾患や甲状腺異常・肝臓などの障害を持っている人は医師に相談して摂取を検討することをおすすめします。

(3)プエラリアで健康被害を起こさないために
プエラリアで健康被害が起こる場合、摂取方法を間違えているか、もともと疾患があるにもかかわらず摂取している可能性が高いと考えられます。

適切な摂取方法は、1日の摂取量を抑えて生理前~生理中の摂取を控えることです。
サプリメントだからと言って、安易に過剰摂取しないように心掛けましょう。

また、重篤な健康被害が起こる前には、何らかの初期症状が現れるかもしれません。
体調に異常を感じた時はすぐに使用を中止し、かかりつけ医に相談して下さい。

(4)まとめ
プエラリアは、使用者が増えるにつれて健康被害の届け出が増加しています。
健康被害が起こる大きな原因は「摂取方法の誤り」「すぐに疾患がある人の摂取」の2種類にあると考えられます。
摂取方法を守ると共に、疾患がある人は必ず医師に相談して摂取を検討しましょう。

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